前回の記事では、エクセルの「ジャンプ機能」を使って、目的のセルへ瞬時にアクセスする方法をご紹介しました。今回はさらに一歩進んで、データの一括修正・整形に役立つ「検索と置換(Ctrl + F / Ctrl + H)」機能を取り上げます。

「検索と置換」は、単純に文字列を探して別の文字列に変えるだけでなく、書式指定を絡めたり、ワイルドカードでパターン検索したり、さらには数式中の参照先や関数名をまとめて変更することもできます。これによって、大量データの前処理や、年次更新、シート名変更といった手間がかかる作業が一瞬で済むようになるんです!
検索と置換の基本操作
- [Ctrl] + [F]:検索ダイアログを表示。探したい文字列を入力して「次を検索」で該当セルを確認します。
- [Ctrl] + [H]:置換ダイアログを表示。「検索する文字列」と「置換後の文字列」を入力し、「すべて置換」をクリックすればシート全体で一括変換可能です。
書式を指定した検索・置換
「検索」や「置換」ダイアログ内の「書式」ボタンを活用すれば、特定のフォント色、背景色、セルの書式を持つセルのみを対象に処理できます。たとえば、赤字セルの文字列を別の言葉に置き換える、特定書式のセルを一括でクリアするといった使い方ができます。
ワイルドカードでパターン検索
「*」や「?」などのワイルドカードを使えば、文字列パターンにマッチするセルを一括で処理できます。 例:
- “abc*”:”abc”で始まる全ての文字列を対象に検索・置換
- “???”:文字数がちょうど3文字のものを抽出
数式への適用で大幅時短
「検索と置換」は、セルの値だけでなく、数式中にも適用できます。たとえば、年度が変わった際に数式内の「2023」を「2024」に一括置換すれば、年次更新作業が一瞬で完了します。また、シート名変更時に古いシート参照名を新しい名称に置き換えたり、VLOOKUPをXLOOKUPへ切り替えるときも、検索と置換を使えば数式を一気にアップデート可能です。
具体例:
- 年度更新:「‘2023分析」→「‘2024分析」といった年号表記を全数式で一括変更
- シート名変更:「Data_old」を「Data_new」に置き換え、リンク切れを防止
- 関数切り替え:「VLOOKUP」を「XLOOKUP」に一発変換で新関数へスムーズ移行
- サンプルデータの実例①:「10」以下を「気温10度以下、低温注意!」
- サンプルデータの実例②:「Max」を「最高気温」、「Min」を「最低気温」
注意点としては「10」を指定すると「2010」や「58105」など「10」が含まれるセルも置換されてしまうので、「セルの内容が完全に同一」のチェックを入れる事です。
作業効率化のヒント
「検索と置換」を賢く使えば、時間をかけて1セルずつ修正する必要がなくなります。
- 顧客名・製品名の表記統一:表記揺れをまとめて修正し、後続分析での混乱を回避
- 不要なタグ・記号を削除:外部システム出力の余計な記号を一括除去し、クリーンなデータ作成
- 分析プロセス短縮:参照先や関数名変更を一括更新して、即分析作業へ移行
まとめ
「検索と置換」は、日常的なデータ整形から年次更新、機能切り替えまで、あらゆるシーンで威力を発揮します。初心者でも簡単に使える基本操作から、書式やワイルドカード、数式修正まで応用範囲が広く、エクセル作業の生産性向上には欠かせないツールです。
これを機に「検索と置換」を使いこなし、膨大な作業時間を短縮して、より高度な分析や戦略的業務に時間を回してみてください。

次回は「テキストの分割(区切り位置の指定)」のご紹介をしますので楽しみにしていてくださいね。



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